「計算できた価格」をそのまま答えにしていいわけではない
不動産鑑定では、原価法・取引事例比較法・収益還元法などを使って、不動産の価格をさまざまな角度から求めます。
ただし、計算によって価格が出れば、それで終わりというわけではありません。
たとえば、周辺の取引事例を参考にする場合、その事例が本当に評価する不動産と比較できるものなのかを確認する必要があります。収益から価格を求める場合にも、使用した家賃や経費などが適切なのかによって結果は変わってきます。
このように、鑑定評価の手法を使って求めた価格を**「試算価格」**といいます。
試算価格の信頼性を高めるためには、計算方法だけでなく、その計算に使う資料や数値が適切なのか、対象となる不動産の特徴がきちんと反映されているのかを確認することが大切です。
つまり不動産鑑定では、単に計算式に数字を当てはめるのではなく、**「その価格を導いた根拠は信頼できるのか」**まで慎重に検討します。
ここからは、不動産鑑定評価基準に沿って、試算価格を求める際にどのような点に注意する必要があるのかを見ていきましょう。
試算価格を求める場合の一般的留意事項
かんてい先生
試算価格を求める場合の一般的留意事項には、以下の5つのポイントがあります。
- 一般的要因と鑑定評価の各手法の適用との関連
- 事例の収集及び選択
- 事情補正
- 時点修正
- 地域要因の比較及び個別的要因の比較
これらについては、上記それぞれのページで詳しく解説しています。