かんてい先生

不動産鑑定評価基準

2026/9/21

事情補正

特別な事情で決まった取引価格は、そのまま使わない 不動産の価値を考えるうえで、実際にいくらで売買されたのかは重要な手がかりになります。 しかし、実際の取引価格が、いつもその不動産の一般的な価値をそのまま表しているとは限りません。 たとえば、売主が「どうしても早く現金化したい」という事情から、通常より安い価格で売却することもあります。反対に、買主側の特別な事情によって、通常より高い価格で取引されることも考えられます。 こうした特別な事情が取引価格に影響している場合、その価格をそのまま別の不動産の評価に使うと ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/21

事例の収集及び選択(事例選択4要件)

不動産の評価では「どの事例を使うか」が大切 不動産の価値を判断するときには、実際に行われた不動産の取引や、賃貸の事例などが重要な手がかりになります。 たとえば、自宅の土地がいくらくらいなのかを考えるとき、近くにある似た土地が最近いくらで売れたのかを知ることができれば、大きな参考になるでしょう。 しかし、取引された不動産なら、どんな事例でも参考にできるわけではありません。 場所や土地の広さ、利用方法などが大きく違えば、同じように比較することは難しくなります。また、取引された時期が大きく違えば、その間に不動産 ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/21

一般的要因と鑑定評価の各手法の適用との関連

景気や金利などの変化は、不動産の評価にも影響する 不動産の価値は、その土地や建物だけを見て判断できるものではありません。 たとえば、景気が良くなったり悪くなったりすれば、不動産を買いたい人の数や取引される価格も変わります。金利や物価、人口、法律や制度などの変化も、不動産の価値に影響を与えます。 こうした社会や経済など、不動産を取り巻く大きな環境の変化を「一般的要因」といいます。 そして一般的要因は、不動産の価値そのものだけでなく、原価法・取引事例比較法・収益還元法など、鑑定評価の手法を適用するときにも関係 ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/21

試算価格を求める場合の一般的留意事項

「計算できた価格」をそのまま答えにしていいわけではない 不動産鑑定では、原価法・取引事例比較法・収益還元法などを使って、不動産の価格をさまざまな角度から求めます。 ただし、計算によって価格が出れば、それで終わりというわけではありません。 たとえば、周辺の取引事例を参考にする場合、その事例が本当に評価する不動産と比較できるものなのかを確認する必要があります。収益から価格を求める場合にも、使用した家賃や経費などが適切なのかによって結果は変わってきます。 このように、鑑定評価の手法を使って求めた価格を**「試算 ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/21

価格を求める鑑定評価の手法

不動産の価格は「3つの視点」から考える 不動産の価格を求めるとき、一つの方法だけで「この土地は○○万円」と判断するわけではありません。 たとえば中古住宅を買うなら、「近くの似た住宅はいくらで売れたのか」が気になるでしょう。一方、賃貸マンションなら、「家賃からどれくらいの収益を得られるのか」という見方も重要です。また、建物であれば「同じものを今つくるとしたら、いくらかかるのか」という考え方もできます。 不動産鑑定でも、こうした考え方をもとに、「費用」「市場での取引」「収益」という3つの異なる視点から不動産の ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/18

鑑定評価の方式

不動産の価値は、どうやって求めるの? 「この家や土地はいくらなのか」を考えるとき、何を根拠にその金額を決めればよいのでしょうか。 周辺で似た不動産がいくらで売れたのかを見る方法もあれば、その不動産からどれくらいの収益が得られるのかを考える方法もあります。また、同じような建物をもう一度建てるとしたら、いくらかかるのかという視点から価値を考えることもできます。 不動産鑑定では、このように異なる角度から不動産の価値を捉える方法が用意されています。これが「鑑定評価の方式」です。 一つの見方だけで価格を決めるのでは ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/18

最有効使用の判定上の留意点

「一番価値を活かせる使い方」は、どうやって判断する? 土地や建物には、さまざまな使い方があります。 たとえば、現在は古い一戸建てが建っている土地でも、そのまま住宅として使う方法もあれば、建て替えたり、別の使い方をしたりすることも考えられます。 不動産鑑定では、その不動産の価値を最も活かせる使い方を考えることが重要になります。これが「最有効使用」という考え方です。 ただし、「一番高く使えそうなら、それが最有効使用」という単純な話ではありません。 土地の形や広さ、周辺の環境、法律による制限などを踏まえ、本当に ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/17

個別分析の適用

「個別分析」では、その不動産ならではの特徴を見る 同じ地域にある不動産でも、すべてが同じ価値になるわけではありません。 たとえば、同じ住宅地にある土地でも、道路との接し方や土地の形、広さなどは一つひとつ違います。建物であれば、築年数や間取り、維持管理の状態などにも違いがあります。 そこで不動産鑑定では、地域全体の特徴を分析するだけでなく、**評価する不動産そのものが持つ特徴を詳しく分析します。**これが「個別分析」です。 大切なのは、その特徴を単独で見るのではなく、その地域の中で、その不動産の特徴が価値に ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/17

対象不動産に係る市場の特性(地域分析)

「対象不動産に係る市場の特性」ってなに? 不動産の価値を考えるには、「どの地域にあるのか」だけでなく、その不動産がどのような市場で売買されているのかを知ることも大切です。 たとえば、同じ住宅でも、ファミリー向けの戸建住宅と、駅前の単身者向けマンションでは、それを求める人も、購入するときに重視する条件も違います。 さらに、その地域ではどのような人が不動産を買っているのか、どのくらいの価格帯で取引されているのか、需要と供給はどのような状態なのかによっても、不動産の価格は影響を受けます。 このように、対象不動産 ...

不動産鑑定評価基準

2026/9/17

建物及びその敷地における同一需給圏

建物とその敷地の「同一需給圏」はどこまで? 中古住宅やマンション、店舗などを探すとき、私たちは土地と建物を別々に選ぶわけではありません。 たとえば中古住宅なら、「この地域に住みたい」という立地の条件だけでなく、建物の広さや築年数、間取り、使いやすさなども含めて、いくつかの物件を比較するのが一般的です。 つまり、建物とその敷地が一体となった不動産では、土地だけではなく、建物も含めて似た条件を持つ不動産が比較・検討の対象になります。 そのため「建物及びその敷地」の同一需給圏を考えるときは、土地の地域的なつなが ...