不動産の「類型」ってなに?
不動産の価値を考えるときは、その不動産が「今、どのような状態にあるのか」を見ることが大切です。
たとえば、同じ土地でも、何も建っていない土地と、建物が建っている土地では、利用の自由度や価値の考え方が変わります。また、建物についても、自分で使っているのか、誰かに貸しているのかによって評価のポイントが異なります。
こうした不動産の現在の状態や、土地・建物・権利の組み合わせによる分類を「類型」といいます。
不動産鑑定では、まずその不動産がどの類型に当てはまるのかを整理し、それぞれの状態に合った方法で価値を判断していきます。
不動産鑑定評価基準での解釈
「宅地」の類型
宅地は、建物の有無や、土地を誰がどんな権利で使っているかによって、更地・建付地・借地権・底地などに分類されます。
つまり、同じ宅地でも、「今どう使われ、どんな権利が付いているか」によって別の不動産として考えるんですね。
宅地の類型は、その有形的利用及び権利関係の態様に応じて、更地、建付地、借地権、底地、区分地上権等に分けられる。
更地とは、建物等の定着物がなく、かつ、使用収益を制約する権利の付着していない宅地をいう。
建付地とは、建物等の用に供されている敷地で建物等及びその敷地が同一の所有者に属している宅地をいう。
借地権とは、借地借家法(廃止前の借地法を含む。)に基づく借地権(建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権)をいう。
底地とは、宅地について借地権の付着している場合における当該宅地の所有権をいう。
区分地上権とは、工作物を所有するため、地下又は空間に上下の範囲を定めて設定された地上権をいう。
「建物及びその敷地」の類型
建物とその敷地も、「誰が土地や建物を所有し、誰が使っているのか」などの違いによって分類されます。
たとえば、所有者自身が使う「自用」、人に貸している「貸家」、借りた土地に建物を建てている「借地権付建物」、マンションの一室のような「区分所有建物」などがあります。
建物及びその敷地の類型は、その有形的利用及び権利関係の態様に応じて、自用の建物及びその敷地、貸家及びその敷地、借地権付建物、区分所有建物及びその敷地等に分けられる。
自用の建物及びその敷地とは、建物所有者とその敷地の所有者とが同一人であり、その所有者による使用収益を制約する権利の付着していない場合における当該建物及びその敷地をいう。
貸家及びその敷地とは、建物所有者とその敷地の所有者とが同一人であるが、建物が賃貸借に供されている場合における当該建物及びその敷地をいう。
借地権付建物とは、借地権を権原とする建物が存する場合における当該建物及び借地権をいう。
区分所有建物及びその敷地とは、建物の区分所有等に関する法律第2条第3項に規定する専有部分並びに当該専有部分に係る同条第4項に規定する共用部分の共有持分及び同条第6項に規定する敷地利用権をいう。