不動産鑑定評価基準

原価法

「同じ不動産をもう一度つくるなら?」から価値を考える原価法

建物の価値を考えるとき、「もし今、同じような建物をつくったら、いくらかかるだろう?」という考え方があります。

もちろん、実際の建物は完成した瞬間から時間が経っていきます。築年数が経過すれば建物が傷んだり、設備が古くなったりして、新築時と同じ価値とはいえなくなります。

そこで、まず同じような不動産をもう一度つくるために必要な費用を考え、そこから築年数の経過や建物の劣化などによる価値の減少分を差し引いて、現在の価値を求めるのが「原価法」の基本的な考え方です。

たとえば、「同じような建物を今つくるなら3,000万円かかる。でも、今ある建物は築年数が経過しているので、新築と同じ3,000万円の価値があるわけではない」と考えるイメージです。

つまり原価法は、**「つくるのにいくらかかるか」と「そこからどれだけ価値が減っているか」**という2つの視点から、不動産の現在の価値を考える方法です。

ここからは、不動産鑑定評価基準に沿って、原価法ではどのように不動産の価格を求めるのかを詳しく見ていきましょう。

原価法の定義

かんてい先生
かんてい先生

「原価法」とは、まず価格時点で対象不動産をもう一度つくるとしたら、いくらかかるかという再調達原価を求める方法です。

そこから、古くなったことなどによる価値の減少を減価修正して試算価格を求めます。この原価法によって求めた試算価格を**「積算価格」**といいます。

原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の試算価格を求める手法である(この手法による試算価格を積算価格という)

また、原価法が有効とされる場合はこちらです。

かんてい先生
かんてい先生

原価法は、対象不動産が建物又は建物及びその敷地である場合において、再調達原価の把握及び減価修正を適切に行うことができるときに有効であり、対象不動産が土地のみである場合においても、再調達原価を適切に求めることができるときはこの手法を適用することができる。

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